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今日も生かされて

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感動する話

感動する話 《人生、一分一秒の狂いもなく・・・》

人生で起きる出来事は、一分一秒の狂いもなく起きるべき事が起きるべき時に起きるようになっているのだろうか。
昨年の12月に夜勤の警備で真夜中の3時頃、警備業務が終わって保安器材などを片付けながらふと思ったことがある。
60年の人生を生かされて、真夜中に今こうやって保安器材を片付けるために両手に持って、トラックまで走っている自分がいる。これも自分の人生で起きるべき事が起こっているんだなあっと・・・
同級生の何人かは、もうこの世にいない。自分は、元気にこうやって走って仕事が出来る。
何と有難いことか。

────────────────────────
       「雪絵ちゃんとの最後の約束」
             
            山元加津子(特別支援学級教諭)
        
       『致知』2010年10月号
       連載第27回 生命のメッセージより
           http://www.chichi.co.jp/

雪絵ちゃんは十二月二十八日、
雪のきれいな日に生まれた女の子で、
多発性硬化症(MS)といって、
頭の中のいろいろな部分が硬くなっていって、
目が見えなくなったり、耳が聞こえなくなったり、
手足が動かなくなったりする病気でした。

だけど雪絵ちゃんはいつも
「雪絵はMSでよかったよ」と言うんです。

「MSだから気づけた素敵なことがあるし、
 車椅子だからこそ知っている素敵なことがいっぱいあるよ。
 だからMSの私を丸ごと愛するの」って。

私はそんな雪絵ちゃんが大好きで、
学校を離れてからもずっとお友達で、
「きょうはこんなことがあったよ」と話しては
「かっこちゃん、よかったね」と言ってくれていました。

でも、病気はどんどん進行して、
ほとんど手足が動かせなくなってしまいました。

 (中略)

雪絵ちゃんは十月に大きな再発があり、
意識不明になりました。

そして十二月二十三日にはまた再発するのですが、
翌日私は出版の件で一年前から
韓国に行くことが決まっていたので、
小松空港へ向かったのです。

ところが、とってもいいお天気なのに
飛行機が飛ばないのです。
韓国の出版社の方にお電話したら

「おかしいですね、羽田便も福岡便も出ていますよ。
 こっちもとても天気がいいのに」
  
と。仕方がないので、次の二十六日の便で行くことになりました。
そして二十六日の九時、出発の準備をしていたら、
電話のベルがなりました。
雪絵ちゃんが亡くなった報せでした。

お家へ駆けつけると、雪絵ちゃんは眠るような
優しい顔で横になっていました。

お母さんは

「雪絵はきょう亡くなろうと
 決めていたんだと思います」
  
とおっしゃいました。
お正月になったら遠くの病院に
転院することが決まっていて、
お家が大好きな雪絵ちゃんはかつてその病院には
行きたくないと言っていたそうで、
「きっと二十八日の誕生日もお正月も家で過ごそうと
 思ったんだと思います」と。
 
私は韓国に行かなければいけない事情をお話ししたら、

「雪絵は先生と行った温泉旅行が
 すごく嬉しかったみたいですから、
 形見のものを持って、雪絵を連れて行ってください」
  
といくつか雪絵ちゃんのものをくださって、
それを手に私はお通夜もお葬式にも出ないで旅立ったんです。

韓国に着いてからも私は短かった雪絵ちゃんの
人生を思っていました。

「MSでよかった」と言っていたけれど、
 本当は強がって言っていただけなんじゃない?
 本当はつらい人生だったんじゃない?

そんなふうに思っていたのですが、
偶然持っていた荷物の中に、
雪絵ちゃんがつくった詩がありました。


  誕生日

 私、今日うまれたの。

 一分一秒の狂いもなく、今日誕生しました。

 少しでもずれていたら、今頃健康だったかもしれない。

 今の人生を送るには、一分一秒のくるいもなく
 生まれてこなければいけなかったの。

 結構これって難しいんだよ。

 一二月二八日、私の大好きで、大切で、しあわせな日。

 今日生まれてきて大成功!

「すのう」に生まれてきて、これもまた大成功!

     ※すのう=雪絵ちゃんのペンネーム

私は悲しくて悲しくて、日本に帰ってきてからも
ご飯も食べられなかったし、夜も眠れませんでした。


「これからは一体誰が私の話を聞いて
“よかったね”って言ってくれるの」

みたいな自分勝手な思いになっていたんです。

このままじゃ自分自身がダメになってしまうなと感じた時、
最後に雪絵ちゃんと話した日のことを思い出しました。

「かっこちゃん、きょうはどうしても
 聞いてほしいことがあるの。
 いまから言うことは、絶対にダメとか嫌とか言わないで」
 
と何度も念押しするんですね。

「いいよ、何でも聞くよ」

と言うと、雪絵ちゃんは私にこう言ったんです。

「前にかっこちゃんは病気や障がいは大事だって言ったよね。
 人間はみんな違ってみんなが大事だということも
 科学的に証明されているとも言ったよね。

 それを世界中の人が当たり前に知っている世の中に、
 かっこちゃんがして」


“世界中なんて、そんなこと私には無理”と言いかけた時、
雪絵ちゃんに

「何にも言わないで。何でも聞いてくれるって言ったよね」

と言われて、私は

「分かったよ」

と約束したんです。

そうだ、雪絵ちゃんとの約束を果たさなきゃ。
この思いが私に再び立ち上がる力を与えてくれました。
そして本や講演を通じて、多くの人にそのことを
伝えたいと思うようになったのです。



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プロフィール

taka

Author:taka
ニックネーム:たかちゃん
 性 別  :男
 血液型  :O型
 現在地  :広島市

69歳の今も、何にでも興味を持ち、いつも熱き心で青春だ。人生は、成るようになるし、また成るようにしかならん。起きるべきことが起きるから深呼吸してリラックス リラックス。
「明日死ぬと思って生きよ 永遠に生きると思って学べ」を心に。



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