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今日も生かされて

.08

無題

名医になるか「梅ちゃん先生」

管理人に転職してからテレビを見ることが出来るようになったので、NHKの連続テレビ小説「梅ちゃん先生」を見ているが高視聴率を保っているらしい。かつて「医は仁術」と高尚に捉えられ、「医は算術」という言葉は軽蔑されてきた時代は、何処へやらの今、患者のことを親身になって医療に取り組む梅ちゃん先生に心を打つのだろう。
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 約300年前のこと。
 後藤艮山という漢方の名医がいた。
 12時も過ぎたある真夜中、1人の女性が訪ねてきた。
“よろず屋”の嫁女である。

「先生、一生のお願いです。毒薬を1服盛ってください」
 ただならぬようすだ。
「なにに使うのか」
「お母さん(姑)に死んでもらうのです」
“よろず屋”の、嫁と姑の犬猿の仲は評判だった。
 よく心得ていた艮山は、断ったら嫁が自害する、と見てとった。
「よし、わかった」
 しばらくして艮山は、30包の薬を渡し、神妙にこう言った。
「1服で殺しては、あなたがやったとすぐバレる。あなたは磔、私も打ち首。
 そこで相談だが、この30包、毎晩1服ずつ飲ませるのだ。
 30日目にコロリと死ぬように調合した」
 喜んで帰りかける嫁女に、艮山先生、なおもこう諭す。

「わずか30日の辛抱だ。お母さんの好きなものを食べさせ、やさしい言葉をかけ、手足をよくもんであげなさい」

 翌晩から嫁女は、言われたとおりを実践した。
 1カ月目の夜、いつものようにもみ終わると、ツトお姑さんが立ち上がり、驚く彼女に両手をついて、こう言った。

「今日はあなたに、あやまらねばならないことがある。
今まできつくあたってきたのは、代々続いた、この“よろず屋”の家風を、はやく身につけてもらうためであった。
それがこの1カ月、あなたは見違えるように生まれ変わった。
よく気がつくようになってくれた。もう言うことはありません。
 今日かぎり、一切をあなたに任せて、私は隠退します」

己の心得違いを強く後悔し、艮山先生へ駆けこんだ彼女は、
「先生、一生のお願いでございます。毒消しの薬を、はやくはやく、作ってください」
 涙ながらに、両手をついてたのむ嫁女に、艮山先生、大笑い。
「心配ないよ。あれは、ただのソバ粉だよ。ハッハッハッ」

(高森顕徹著 光に向かって 100の花束より)


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プロフィール

taka

Author:taka
ニックネーム:たかちゃん
 性 別  :男
 血液型  :O型
 現在地  :広島市

69歳の今も、何にでも興味を持ち、いつも熱き心で青春だ。人生は、成るようになるし、また成るようにしかならん。起きるべきことが起きるから深呼吸してリラックス リラックス。
「明日死ぬと思って生きよ 永遠に生きると思って学べ」を心に。



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